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脱膝立ち依存-1 [リハビリ]

とうとう外出ちゃう!?オレ!?


思い起こせば入院してから外気に触れたのは、総合病院のICUからココのリハビリ専門病院へ転院する際に、介護タクシーに乗り降りした一瞬のみ。寒い時期の転院だったし、発熱も繰り返してたので毛布でくるまれての車椅子。乗降の手伝いしてくれたスタッフも「外気に触れさせてはイカン」的な、それは見事な連携と迅速な動きで一瞬でハイエーススーパーロングハイルーフ後部座席に放り込まれ、着いた先でも一瞬で放り出されダッシュで病院内へ。
外の空気はとても冷たく痛かったけど、やっぱり清々しかった。

その一瞬の外気との接触から随分と時は流れまして、リハビリ病院の窓から見える外の景色は、桜も散って道端にはタンポポやらが色々咲いて、やっと春らしい陽気の日の午後。
本来1時間の予定を1時間半に組んでもらっての初外出でした。

外はとても良い天気で、頬を撫でで行く風も凄く心地良い。まだ雪の残る山の方から吹き下ろして来る風は春独特の匂い。ひんやりと冷たい風には雪の匂い、頬に心地良い風には草木や土の匂い。ただただその場に立ち尽くし、何度も何度も深呼吸。

空気ってこんなに美味しかったっけな?
自分の足で立って歩くってこんなにうれしかったっけな?
赤ん坊が立って歩けた時、こんな気分なのかな?
自分が初めて歩けた時の感動なんて、昔過ぎて記憶にも残って無いけど、その感動をもう一回味わう事が出来るなんて幸せなことだ。

病院の駐車場の片隅でしばらく感慨に浸ったあと、目的地は何処にしようかとY先生と相談して、同じ区画内の対角線上に位置するサンクスを目的地に決めてイザ出発。

病院内でイメージしていたのと違って、実際の歩道は凹凸も大小色々、大抵はどちらかに傾いているし、とても歩きづらい。足元の状況を確認するのに視線を足元に送りながら進行方向も確認しつつ。いまだに視線を動かした際の目眩は残っているので、結局は足元ばかりを見つめながらの歩行。それでも自分で歩けているという事実に、終始にやにやしながらの道中。次ぎの電柱まで。次ぎの電柱まで。アノ看板まで。あの横断歩道まで。次ぎの青で一気に渡りましょう。
気付けばアっと言う間にサンクスでした。さすが「すぐそこサンクス」。

久しぶりに病院内の売店以外で買い物をしました。
UCCのブラックを2本。サンクスのベンチで少しだけ休憩して病院へ向けて出発。
行き交うたくさんの車、後ろから追い越して行く自転車、以前なら当たり前過ぎて何とも思わなかった事が、どれもこれも新鮮に。

予定よりも多少早めに病院へ着きましたが、充実感でお腹が一杯でその日は早めに切り上げました。
病室へ戻ってから色々思い出してニヤニヤしたり泣きそうになったり。思ってたよりも普通に歩けた自分に驚きもしたけれど、明らかな筋力不足も思い知らされ、今後の課題が色々見つかった充実の1日となりました。

今回の一連の入院に於いて、倒れて救急に運ばれてからこの時点までで約8ヶ月、考えてみれば一度も自宅に帰ってないなぁと。まだ少しだけど、ちょっと歩ける様にもなったし、外泊の許可もらって家に帰ろうかなと思いましてね。歩ける様になるまで家に帰らんと自分に課していたノルマも一応OKって事にして。

外泊の許可はすぐにもらったんですが、髄膜炎の後遺症で記憶障害ってのになってましてね、自分が何処に住んでたのか全く思い出せないんですよね(笑)、いや笑い事じゃなくてさ(笑)。ホントによ(笑)。
過去の記憶が一律ぜ〜んぶ無いとかじゃなく、色々な所がランダムに虫食いで無くなってましてね。或る部分は全部覚えてるのに、それに付随する事は全く記憶になかったり。

一応、家の外観だったり自分の部屋だったり、写メを色々見せてもらって予習はしましたが、サッパリ分かりませんで...。

こんなトコ住んでたの!?オレ!?


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